もうあきたよ、電子本なんか。
電気につながって本読むなんていやだ。
興醒めさ。
クリック音で全部がぶち壊される。
電源切って、ネットも遮断、ひとりの世界がきっと楽しい。
これ以上、つながりたくないんだな、これが。
たぶん、本はひとりになるために読むものさ。
流れるスピード感。
風に吹かれて本は読みたいし。
後ろのポケットに紙の本は押し込める。
昔、本を開くと、紙の匂いが微かにしたはずだ。
僕が子供のころに愛した自転車小説を披露するよ。
『奇跡の自転車』(ロン・マクラーティ)
『丘の上の小さな街で』(白鳥和也)
『第三の警官』(ティム・オブライエン)
『自転車少年記』(竹内真)
『自転車少年記 あの風の中へ』(竹内真)
『名月珠』(石川淳)とか『自転車』(志賀直哉)とかは
ちょっと受け入れ難しだったけど、
『ぼくのほそ道―少年ツーリングノベル』(音場 いくを)は、
ちょっと驚きだったな。
他にもあるさ。
『サクリファイス』(近藤史江)
『銀輪の覇者』(斉藤純)
『セカンド・ウィンドⅠ』(川西蘭)
『男たちは北へ』(風間一輝)
文学は街にあるって、たしか前世紀イブセが言っていた。
今日も自転車に乗って、街に落ちてる文学拾ってくるよ。